電気メッキ
電解溶液中で品物を陰極として通電し、表面にメッキ金属を析出させるもの
例 = 亜鉛メッキ・ニッケルメッキ・クロームメッキetc
<参考> 亜鉛メッキを例として電気メッキの原理
( 1 ) メッキ液の中にメッキしたい品物を入れ陰極( − )につなぐ。 メッキになる亜鉛の方は陽極( + )につなぐ。 ( 2 ) 電気を流すと陽極( + )の亜鉛から亜鉛イオン( Zn+ )が液中に溶け出す。
( 3 ) 液中の亜鉛イオン( Zn+ )は陰極( − )の品物に引き寄せられ電子( − )を受け取り、亜鉛イオン( Zn+ )から亜鉛に変わり、品物の表面に付着する。 この変換が次々と行われ、次第に亜鉛の膜を貼っていくことを電気亜鉛メッキという。
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無電解メッキ
溶液中での還元反応を利用して品物の表面にメッキ金属を析出させるもの。
例 = 無電解ニッケルメッキ(カニゼンメッキ)etc
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化成処理
金属をある種の溶液中に浸漬し、品物の表面にメッキ金属を析出させるもの。
例 = クロメート処理・パーカーetc
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防錆用表面処理
元来、表面処理は鉄素地の錆を防ぐ為に施されていた。 その意味では、いわゆる生地に着いている油も表面処理と言えるかも知れない。
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「亜鉛メッキ」
RoHS -・防錆力 -
代表的な防錆めっき法として広範囲な分野で活用されている。 亜鉛めっきは、主に鉄素地の錆止めに用いられている。 通常は亜鉛メッキそのものの耐久性をあげるためにメッキ後の<クロメート処理>をかけることによって亜鉛表面の耐食性が増し、外観の美しさが備わる。ボルト、ナット等のいろいろな色はこのクロメート処理の色によるものである。 安価であるため量産に向いている。
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「パーカー(黒染め)」
RoHS 対応・防錆力 △
色合わせの為に用いられることがある。 表面を化学的に処理して皮膜を生成させる代表的な化成処理の方法で、「黒染め」及び「パーカーライジング」の総称で「黒染め」は四酸酸化鉄皮膜で「パーカーライジング」は燐酸塩皮膜である。 どちらも油っぽくベタつきがあり、防錆力はかなり劣る。 特に防錆油が無くなるとほとんど防錆力はなくなる。 より色が黒いのは「黒染め」の方で「パーカーラジング」はやや茶色っぽい。 「パーカーライジング」は表面がナシ地になる為、通常塗装の前処理として行われる。
現在市販品はほとんど黒染め品である。
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「電気亜鉛メッキ」
防錆力 △(電気亜鉛メッキだけでは 弱)
下地として使用され、表面にクロメート処理などを施して耐食性や外観を向上させる。
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「メカニカル亜鉛メッキ」
RoHS -・防錆力 ○
水素脆性の全く無い表面処理。 生地の表面へ亜鉛粉末を叩きつけて塗布したメッキで電気亜鉛メッキでは処理出来ない「止め輪」や「プッシュナット」関係に多く用いられ、防錆力は電気亜鉛メッキよりも高い。
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「クロメートメッキ」
RoHS 非対応・防錆力 ○
正しくは「有色クロメート」という。 下地に電気亜鉛メッキを 貼り、その上に化成処理であるクロメート処理を施す。 クロメート被膜は黄褐色で、ユニクロと並んでごく一般的なメッキである。 一般的に単にクロメートと言った場合、有色クロメートを指す。 皮膜の主成分はクロム酸クロムで、その組成割合によって色調は変化する。
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「三価クロメート」
RoHS 対応・防錆力 ○
3価ホワイト、3価ブラックなどがある。 表面処理に多く使用されている有害な6価クロムに代わって、毒性の少ない「3価クロムメッキ」の中で代表的なメッキである。 3価ホワイトの色調はユニクロメッキとほぼ同色の白色。 「3価クロムメッキ」とは3価クロム塩を主成分とするため毒性は無く、廃水処理も簡単のため最有力の「6価クロムフリー」とみられる。 将来的にはクロム化合物を一切使用しない「ノンクロム」処理に移行するとみられる。 尚、素材のクロム(Cr)自体は無毒で、SUSに含まれるクロムも無害である。
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「グリーンクロメート(オリーブメッキ)」
RoHS 非対応・防錆力 ◎
オリーブメッキとも呼ばれる。 下地に電気亜鉛メッキを貼り、燐酸系の溶液でクロメート処理をするため緑色になる。 亜鉛+クロメートのメッキの中では最も耐食性が良い。 密着性が良く、塗装下地用にも使われている。
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「ドブメッキ」
RoHS 非対応・防錆力 ◎
溶融亜鉛メッキ。 (グレー色)ドロドロに溶かした亜鉛の中に“ドブ”っと漬けて付着させる。 高温の液のなかで天ぷらの衣のようにメッキが付くことから「天ぷらメッキ」とも呼ばる。 メッキ層と品物との密着性が優れ、剥離が殆どなく鉄鋼部品の防食用として用いられる。 コストの割に優れた耐食性があるが、メッキ厚がかなり厚く、表面がデコボコと不均一である為、ねじ山のゲージ管理は不可能。 また雌ねじの方はオーバータップにしておく必要がある。 一般的にドブ(づけ)といった場合、溶融亜鉛メッキを指す。
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「ダクロタイズド」
RoHS 非対応・防錆力 ◎
主成分の亜鉛とクエン酸を含んだ処理液に漬けて塗装した後、加熱し素地に焼き付け、グレー系の仕上がりとなる。 電気亜鉛メッキと比べ耐熱性(400℃まで)・耐食性・防錆性・耐塩分にも優れており、工程中に酸を使用しないため水素脆性の心配がない。 素地は鉄・非鉄金属・軽金属およびそれらの合金類等、広範囲のものに可能。
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「ラスパート」
RoHS 非対応・防錆力 ○
下地に電気亜鉛メッキを貼り、密着性を良くする化成処理をしてセラミック材を塗装した後、加熱し素地に焼き付けする。 耐食、耐熱性に優れている。 特に耐酸性、耐アルカリ性に優れているため屋外用品に適している。(シルバー、ブラック、グレー色等、色づけ可能。)
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「ステンコート(ジンロイ+Kコート)」
RoHS 非対応・防錆力 ◎
亜鉛−ニッケル合金メッキのジンロイを下地に光沢クロメート処理をし、その上に無色透明の防錆コーティング剤の K コートを施す。 見た目も耐食性もステンレスのようになるので「ステンコート」と呼ばれている。 黒色の「ブラックコート処理」もある。 ステンレスの焼き付防止用コートと混同されやすいので注意が必要である。
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「ストロンジンク」
RoHS 非対応・防錆力 ◎
上記の「ジンロイ」と似ているが、これは亜鉛−鉄の合金メッキ である。
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「KMコート」
RoHS -・防錆力 ◎
通常のメッキを施した上に特殊なKMコート処理をし焼き付けする。 耐酸性、耐熱性に優れ、自己潤滑性と耐摩耗性を有するので機械部品に適していたが、現在では廃盤となり、代替品として「ラフレ」や「ジオメット」等に替わっている。
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「ポリシール」
RoHS 対応・防錆力 ◎
3種類の特殊被膜が積み重なった被膜構造になっている。 耐食性・耐薬品性に優れ、様々な色づけが可能。
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「ドライシール」
RoHS -・防錆力 -
【漏れ防止用シール加工】 シールテープの代用として使用。 ドライシールは各種油圧機器における配管のねじ部継手及びプラグのシールに使用するシール剤で、シール性能と振動に対する緩み防止効果を持ち合わせている。 また樹脂が柔軟なため、かじりを防止しアルミや他の軟質金属、プラスチックなどへの組み込みが容易である。
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「エフロック」
RoHS -・防錆力 -
【繰り返し反復使用可能タイプ】 おねじ部分に特殊ナイロン樹脂を融着させる未反応樹脂利用型。 ねじ部品のねじ面に融着して高性能の調整・緩み止め機能を発揮する。
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「ロックタイト」
RoHS -・防錆力 -
【1回限りの半永久型】で化学反応型。これらに使用される接着剤は、空気が遮断された状態で金属と接触すると、硬化して強固な固体になる嫌気性接着剤。 接着剤は、表面の凹凸に密着してねじのゆるみを防止し、且つシール効果もうまれる。 硬化後は3次元構造の熱硬化性アクリル樹脂となり耐用材・耐薬品性に優れている。 また、ネジ接合部の腐食防止にも役立つ。
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「ドライロック」
RoHS -・防錆力 -
【1回限りの半永久型】で化学反応型。これらに使用される接着剤は、空気が遮断された状態で金属と接触すると硬化して強固な固体になる嫌気性接着剤。 接着剤は表面の凹凸に密着してねじのゆるみを防止し、且つシール効果も発生する。
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「スリーボンド加工」
RoHS -・防錆力 -
【メック加工】はねじ部に高反応性固着剤を特殊加工し、ねじ自体にシールとロック機能をもたせており、加工後はそのまま組み付けるだけでロックとシール効果を発揮する。 【シーロック加工】はボルトなどのねじ部にシール剤を特殊加工し、ねじ自体にシール機能をもたせており、シールテープ、シール剤は一切不要で、そのままねじ込むだけでシール効果を発揮する。
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「ユニクロメッキ」
RoHS 非対応・防錆力 ○
正しくは「光沢クロメート」という。 下地に電気亜鉛メッキを貼りフッ化物を含んだ溶液でクロメート処理を施す。 クロメート被膜 はシルバー色で、耐食性は有色クロメートよりやや劣る。 皮膜の主成分はクロム酸クロムで組成割合の低い処理剤で光沢を得たもので、基本的に青銀白色だが、その組成割合によって、色調は変化する。
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「ニッケルメッキ」
RoHS 対応・防錆力 △
装飾用に広く用いられるメッキで、キラキラ輝く光沢を持つ。 しかし、電気亜鉛メッキ+クロメート処理程の防錆力はない。 耐食性と外観を向上させる為に、下地に銅メッキや下地用ニッケルメッキを貼り、その上に光沢剤入りのニッケルメッキを貼る。 下地用ニッケルメッキは柔らかく、つきまわりが良好。 ニッケルめっきはめっきを2層3層と重ねると、防錆、防食が増すという特性がある。 この特性をいかして、ねじ・自動車部品・精密部品、など数多く使われている。 ただし、空気中でわずかに変色するので美観の保持に役立つクロムめっきが利用されることもある。 一般ねじの標準品は下地用銅メッキ+ニッケルメッキである。
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「クロームメッキ」
RoHS 対応・防錆力 △
通称ガラクローム。 正しくはクローム3号メッキ(研磨加工なし品)。 一般にはクロームメッキと呼ばれており、ピカピカして冷たくシャープな感じで、最も金属感のあるメッキである。 クロームは灰色がかった白色の金属で、磨くと高度の光沢が得られ、まためっき表面が硬く耐磨耗性、耐食性、耐熱性、密着性に優れている。 下地用ニッケルメッキを貼り、その上にニッケルメッキを貼り、さらにその上にクロムメッキを貼る。 ニッケルメッキより重厚な光沢に仕上る。 耐食性が特に優れているため、大気中ではほとんど変色せず長期の装飾性の維持が可能。 また硬度が高いので耐摩耗性も良好。 しかし、つきまわりが悪く一度メッキした物を選別し、つきの悪い物はもう一度メッキが行われる。
ガラクロームメッキとして市販されているねじの標準品は2種類あり、ニッケルメッキ+クローム3号メッキの場合と下地用銅メッキ+ニッケルメッキ+スズコバ(クローム代用)がある。
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「バフクロームメッキ」
RoHS 対応・防錆力 △
外観を重視した装飾用メッキとして利用され、光沢は最良で鏡面の様なシルバー色。 美観を向上させるためメッキ前にバフ研磨をかけ、素地の表面を平滑にしてからクロームメッキを貼る。 一般ねじでは、一部つまみねじを除いてその都度の対応が多く、一般標準品としてはあまり在庫はされていない。
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「すずコバルトメッキ」
RoHS 対応(※)・防錆力 △
スズコバメッキ、スズコバルトメッキとも呼ばれる。 すずとコバルトの合金被膜。 クロームメッキの色合いに近く、代用として利用されるが耐食性はクロームより劣る。 しかし、つきまわりが優れているためクロームメッキよりもはるかに量産が容易である。 皮膜が白色光沢でわずかに青みがかっており、コバルトが増加すると黒味を帯びる。 クロムより柔らかく耐磨耗性では劣るが、耐変色性は良好。 ツマミ、スイッチなどの音響部品、事務用品、装飾品などに使われている。 市販品のねじとして、スズコバを一般的にクロムめっき品として販売している所も多くあり、用途に応じて確認が必要。
※RoHS対応可否については鍍金薬の違いにより変わる。
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「錫メッキ」
RoHS 対応・防錆力 ○
錫は古くからよく知られている白色の金属で、表面に安定した薄い酸化膜を形成するため、耐食性・安定した光沢性・ハンダ付け性・均一めっき性・柔軟な展延性・潤滑性において優れており、かつ無害という特性を持っている。銅合金素材へのすずめっきは、特に優れた耐蝕性(耐塩水)を持っている。
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「本金メッキ」
RoHS 対応・防錆力 ◎
下地にニッケルメッキを貼り、その上に本物の金を貼る。 金は錆びないので、価値ある装飾品などに利用されている。 また金は電気や熱を良く通す為、装飾目的以外に電気部品にも良く使用される。特に電池の接点などには金めっきよりも厚くつき、均一電着性に優れている「硬質金めっき」が施される。 上棟式用の金ボルト等にも利用される。
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「黄銅(真鍮)メッキ」
RoHS 対応・防錆力 △
下地にニッケルメッキを貼り、その上に黄銅を貼る。 黄銅は銅と亜鉛の合金である。 金と色合いが似ているため、代金メッキともいうが、金と比べ黄色っぽい色である。 装身具、照明器具、雑貨などに使われている。
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「銅メッキ」
RoHS 対応・防錆力 △
銅は酸素を含んだ水により簡単に腐食する弱い金属であるため、装飾めっきにおいて銅めっきのみ単独で使う事はほとんどなく、一般には銅メッキの上にニッケルメッキ、さらにその上にクロームメッキなど、下地用として利用されてる。 工業用の銅めっきは、特に通電性および均一電着性を活かして広く利用される。 その他、古代色メッキを表現する方法として用いられる場合もある。(銅メッキの上に変色防止用の透明塗装皮膜を施して銅色を活かした表面処理にする。)
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「代用金メッキ」
RoHS 対応・防錆力 △
下地にニッケルメッキを貼り、その上に黄銅よりも銅の比率が高い銅と亜鉛の合金を貼る。 黄銅メッキに比べ赤みがあり、より本物の金に近い色合いに仕上る。
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「ゴールドメッキ」
RoHS ○・防錆力 △
下地に電気亜鉛メッキを貼り、その上に染色タイプのクロム酸のクロメート被膜で金色に色づけする。 代用金メッキの色合いに比べ、やや安っぽい感じのする色で「クレヨンの金色」のような色になる。 なお代用金もゴールドも色合いとして本金メッキの代用として利用されるが、 金属としての金の性質はないので注意が必要である。
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「クロメートメッキ」
RoHS 非対応・防錆力 ○
正しくは「有色クロメート」という。 下地に電気亜鉛メッキを 貼り、その上に化成処理であるクロメート処理を施す。 クロメート被膜は黄褐色で、ユニクロと並んでごく一般的なメッキである。 一般的に単にクロメートと言った場合、有色クロメートを指す。 皮膜の主成分はクロム酸クロムで、その組成割合によって色調は変化する。 このメッキも最も安価なゴールド色と言える。
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「キリンス」
RoHS 対応・防錆力 -
錆落しと同時に光沢を出す酸処理法をいう。(光沢浸漬法、または化学研磨法)黄銅に行う酸洗いで、キラキラ輝く黄金色の光沢に仕上る。 耐食性は良くない。 キリンス自体に防錆性はない。
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「茶ブロンズメッキ」
RoHS 対応・防錆力 ○
いわゆるGBメッキ。 G はジャーマン、 B はブロンズまたはブラウンの略だといわれる。 ドイツ軍の戦車の色という説もある。 GB メッキは鉄とステンレスでは処理方法が違い、鉄の場合は下地に銅メッキを貼った後、特殊な薬品で色づけ、研磨する。 ステンレスの場合は熱処理によりステンレス自体を変色さる。
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「黒色クロメート」
RoHS 非対応・防錆力 ○
通称 アエン黒メッキとも呼ばれる。 下地に電気亜鉛メッキを貼り、硝酸銀などを含んだ溶液でクロメート処理をして黒色にする。 比較的安価に黒色のメッキができるため広く利用される。 耐食性は有色クロメートや光沢クロメートより劣る。 「酢酸系」と「燐酸系」があり、「酢酸系」は仕上がりは綺麗だが耐食性が悪く、「燐酸系」は耐食性は良いが色が悪くなる。 弊社取り扱いの品は酢酸と燐酸を混ぜ、中間をねらったもの。
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「黒ニッケル」
RoHS 対応・防錆力 △
下地用ニッケルメッキを貼り、その上にニッケルメッキを貼り、さらにその上に黒色の亜鉛−ニッケルの合金メッキを貼る。 そのままでは変色しやすいため、さらにニスで変色を防ぐ。 耐食性はニッケルメッキとほぼ同等。 輝きのある黒色に仕上る。
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「黒クローム」
RoHS 非対応・防錆力 ○
下地用ニッケルメッキを貼り、その上にニッケルメッキを貼り、さらにその上に黒色のクロムメッキを貼る。 タコ掛けと呼ばれる1本づつ吊す方法でメッキされる。 そのためコスト高になるが重厚な漆黒調の色合いに仕上る。 耐食性もクロームメッキと同様優れているが、耐磨耗性に乏しく、磨耗を伴う部品には不向きである。
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「パーカー」
RoHS 対応・防錆力 △
色合わせの為に用いられることがある。 表面を化学的に処理して皮膜を生成させる代表的な化成処理の方法で、「黒染め」及び「パーカーライジング」の総称で「黒染め」は四酸酸化鉄皮膜で「パーカーライジング」は燐酸塩皮膜である。 どちらも油っぽくベタつきがあり、防錆力はかなり劣る。 特に防錆油が無くなるとほとんど防錆力はなくなる。 より色が黒いのは「黒染め」の方で「パーカーラジング」はやや茶色っぽい。 「パーカーライジング」は表面がナシ地になる為、通常塗装の前処理として行われる。
現在市販品はほとんど黒染め品である。
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「ACP処理」(燐酸塩被膜)
RoHS 対応・防錆力 △
アメリカ・ケミカル・ペイント社の商品名。 色は黒っぽい感じで、電気亜鉛メッキと比較すると防錆力は落ちるが、オチアイ製品等で一般的に使用されている表面処理の1つである。
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「黒色酸化被膜」
RoHS 対応・防錆力 △
六角穴付ボルト・高力ボルト等の表面被膜で、表面処理をしない場合にはほとんど施されており、多くは防錆油処理も施されている。 テンパーカラー・黒染め・黒色被膜(着色)の総称。
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「BK(SSブラック)」
RoHS 対応・防錆力 -
ステンレスを特殊な薬品で黒く着色処理する、言ってみればステンレスに対する「黒染め」。 茶色っぽい薬品で染めれば茶色くなり、これを薬品 GB と呼ぶ。
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「頭部焼付塗装」
RoHS 対応・防錆力 -
ネジは締結後目に見える部分は頭部だけということが多いため、頭部だけを塗装する。 頭部に上から塗料を吹き付け、加熱して密着させる焼付塗装が施される。 六角ボルトの場合、上から一度塗料を吹き付けるだけでは側面には行き渡らず、工数が増えるのでコスト高となる。
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「ラスパート」
RoHS 非対応・防錆力 ○
下地に電気亜鉛メッキを貼り、密着性を良くする化成処理をしてセラミック材を塗装した後、加熱し素地に焼き付けする。 耐食、耐熱性に優れている。 特に耐酸性、耐アルカリ性に優れているため屋外用品に適している。(シルバー、ブラック、グレー色等、色づけ可能。)
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「ポリシール」
RoHS 対応・防錆力 ◎
3種類の特殊被膜が積み重なった被膜構造になっている。 耐食性・耐薬品性に優れ、様々な色づけが可能。
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「カラーメッキ」
電気亜鉛メッキを貼った後、一旦、乾燥させ、その後クロメート処理を施し、次に薄いアルカリでクロメート被膜の表面を少しはがす。 こうして出来たクロメート被膜上の小さな穴に染料を染め込んで色づけする。
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「無電解ニッケルメッキ(カニゼンメッキ)」
RoHS 対応・防錆力 ◎
カニゼンメッキ(商標名)などに代表されるメッキ。 溶液中での還元反応を利用して品物の表面にメッキ金属を析出させる処理法。 ニッケルとリンの合金メッキで、ニッケルメッキと同様な仕上がりだが、メッキ厚が均一で袋状のような複雑な形状の細部にもしっかり付着することから、特に精密機械の部品に使用される。 また非金属にもメッキでき、加えて多くの機能的特性、電気的特性、物理的特性が評価され、様々な分野で利用されている。
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「パシペート」(対ステンレス)
RoHS 対応・防錆力 -
ステンレスが錆びにくいのは、ステンレス中に含まれるクロムが酸素と結合して表面に酸化クロム被膜(不働態被膜)を作る為だが、稀硝酸に浸すことでこの不働態被膜を化学的に作る処理のことを「パシペート処理」という。 ステンレス材でもオーステナイト系(303・304・316 etc...)などには、必要がないため処理を施さない。
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「ハイブリッドフロンコート」
RoHS 対応・防錆力 ○
相手の金属(鉄・ステンレス・銅・アルミ等)に適合した下地処理を行い、四フッ化エチレン樹脂を使った塗装によりコーティング(ハイブリットフロンコート)し、ベーキングする。 特徴としては、トルク係数が安定し耐食性、耐候性、耐熱性、耐薬品性、耐焼き付き性、耐摩耗性、電気絶縁性等の諸性質を持つ低温焼き付け塗装である。
(耐塩水噴霧3000H以上)
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「二硫化モリブデン」
RoHS 対応・防錆力 ○
リン酸マンガンを使って下地処理を行い、乾式皮膜そのものに潤滑性のある固体潤滑皮膜(デリック)によりコート処理を行う。乾燥しているが潤滑性があるという特性を持ち、耐食性にも優れた塗装である。
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「テンパー色」
RoHS 対応・防錆力 △
焼き戻し加工の際、鋼が空気中の酸素と化合して酸化被膜が表面に出た色のことをいう。 色は焼き戻し温度と時間の違いによって変化(淡黄色〜灰色)するが、ばね鋼製品のテンパーカラー色は青系色をしており、着油による防錆処理を行っている。
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「焼き付き防止コート」(対ステンレス)
ステンレスは熱伝導率が低く、熱膨張係数が大きいため締結作業を行うとその摩擦熱により焼き付き(かじりつき)が発生し、雄ネジと雌ネジが互いに食い込んで回せなくなることがある。 それを防ぐために表面に潤滑被膜を施す処理が「焼き付き防止コート」。 一般的にフッ素樹脂をベースにしており、Sコート等各社独自の名前が付けられてる。
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「アルマイト」
RoHS -・防錆力 -
陽極酸化処理、「アルミ/マグネシウム」、アルマイト、アノダイズとも呼ばれる。
アルミにおいてはごく一般的な表面処理で、正確には「陽極酸化処理」という。 アルミニウム素地に、耐食性・耐摩耗性をもたせる処理のことを言う。 この被膜を染色することを「カラーアルマイト」といい、「白、黒、赤、青、金…」等がある。 なお、アルマイト処理を施すと通電性はなくなる。 その他に「タフコート」= アルミニウム・合金の素地に硬質アルマイトとアクリル樹脂組成物が酸イオン化され、耐磨耗性・硬度を増す複合皮膜を形成する処理や「メタルコート」=「高摺動アルマイト」とも呼ばれアルマイトの多孔性皮膜に金属電解イオンを含侵させ、耐摩耗性 ・耐食性を向上させる処理などがある。
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「ベーキング」(表面処理ではありませんが参考として)
熱処理をした高炭素鋼ねじ(CAP・ハイテン・タッピング・ドリルネジ)の組織は粗くなってしまう。 例えばメッキ時の酸洗いや電解によって金属の中に入り込んだ水素をそのまま放置するとやがて体積が大きくなり、頭飛び ・破断・折れなどの原因となる。そのため組織がもろく(水素脆性)なるのを防ぐ為に180゜C 〜 200゜Cで約4時間以上加熱して水素を追い出す処理のことを「ベーキング加熱法」、「脆性処理」という。 電気亜鉛メッキ工程とクロメート処理工程の間に行われる。
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